日本エステティック協会加盟 エステタイム

陽子線・重粒子線がん治療

エステタイム顧問医師 庄野又仁先生のコラム

暦の上ではすっかり秋となりましたが、まだまだ暑さが続きますね。朝晩は思いのほか冷えることもあるのでご注意を。7月~8月の猛暑で、体力が消耗し、免疫力が落ちてしまう時期でもあります。継続した体調管理が大事です。

府立成人病センター

大阪市中央区大手前3丁目には、府立成人病センターが新築移転される予定で、外観はほぼ完成しています。敷地は東西90m、南北140m、Totalで12800㎡余り。
名称は、「府立成人病センター」から「大阪国際がんセンター」と変わるようです。

大阪重粒子線がん治療施設すぐ東側には、大阪重粒子線がん治療施設(敷地5400㎡)が建設中です。

また、大阪府内では大阪市此花区に2017年に大阪陽子線クリニック(医療法人伯鳳会)が、大阪初の粒子線治療施設として、オープン予定です。

重粒子線がん治療の看板丁寧な解説看板もありました。

がんの治療法は大きく、外科療法(手術)、化学療法(抗がん剤を使用)、放射線療法の3つに分かれます。そして、放射線療法はこれまで、光子線(X線やγ線)を使用するものがほとんどでした。
より体への負担が少ない放射線療法として、現在、先進医療として取り組まれているのが粒子線治療です。

放射線の中で、電子より重いものを粒子線、さらに、原子番号2のヘリウム(He)原子核(陽子2+中性子2)より重いものを重粒子線と呼びます。粒子線治療とは、これらを活用した放射線治療で、粒子線としては陽子(水素原子核,陽子1)、重粒子線としては炭素原子核(陽子6+中性子6)が主として活用されます。

各種放射線の生体内に置ける線量分府の看板

写真グラフ部分はブラッグ曲線(Bragg Curve)と呼ばれます。荷電粒子が物質中を透過するときに示す、単位長さ当たりの電離数変化(エネルギー放出量の変化)をあらわした曲線です。質量1以上の荷電粒子は、物質内をあまり散乱せずに進行し、停止点付近で非常に大きな電離を受け、エネルギーを一気に放出する性質があります。上図では15㎝付近でピークを形成しているのがわかります。ここで、エネルギーをすべて出し切り、標的とする細胞(=がん細胞)を破壊し、そのあとはエネルギーがほぼゼロの状態になります。
この粒子線の特性は、周囲の正常組織に影響を与えることを最小限に抑え、治療ができるという大きなメリットになります。(X線やγ線は、体表からすでにエネルギーを放出してしまい、標的通過後もエネルギーを保持している点から、周囲組織への影響が懸念されていました。)

粒子線治療では、陽子や重粒子を光速の70%まで加速させるシンクロトロンという大掛かりな装置が必要になります。土地代や建設費はもちろん、維持費や人材確保のための費用、周辺住民の施設への理解など様々なハードルがあります。
また、先進医療(昔の高度先進医療)については、費用面での課題があります。現在、一部の例外はあるものの、先進医療部分については、健康保険は使えず、原則自己負担となっています。1回の治療プロセスでおおよそ300万円ほど…ただし、任意で加入している医療保険では、先進医療がカバーされている商品もあります。

工事中風景

世界的には、粒子線治療施設が続々と建設されています。粒子線治療が確立されれば、患者さんへの身心への大幅な負担軽減に貢献することになります。また、治療中でも日常生活の自由度が格段に向上し、外来通院で、がん治療が可能になることも考えられます。がん治療の概念が大きく変わる可能性を秘めています。

エステタイムは、脱毛・痩身・フェイシャル(美顔)で女性の美をサポートします。

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