日本エステティック協会加盟 エステタイム

謹賀新年

エステタイム顧問医師 庄野又仁先生のコラム

大阪城公園

新年あけましておめでとうございます。

2016年の干支は「申(さる)」です。

「申」に人偏をつけると、「伸」という字になります。どちらの字も、まっすぐ伸びるという意味がありますね。
新年を迎え、まだ目標を立てていない方もいらっしゃるかと思います。今年は、目標達成に向けて飛躍する年。是非、いろいろな目標を設定して取り組みましょう!

私も少しでも長い時間、持続して走れるよう頑張りたいと思います。

甲状腺機能異常Part2

寝る前に動悸がする、食事量は変わらないのに短期間に体重減少している、イライラする、健康診断でコレステロール値が低い値が続く…などの症状を聞いた場合、バセドウ病という甲状腺の病気が思い浮かびます。バセドウ病とは、甲状腺機能亢進症の代表的な病気で20~40歳代の女性に多い特徴があります。

甲状腺機能亢進症では、甲状腺ホルモンが多量に作られるため、甲状腺ホルモン過多症状(=甲状腺中毒症)が出現します。ここで2つの医学用語が出てきますが、以下に簡単に違いをまとめました。

【甲状腺機能亢進症と甲状腺中毒症】
甲状腺中毒症とは甲状腺機能亢進症と同一の概念と間違われがちですが、厳密には異なる概念です。
甲状腺中毒症とは、体が過剰な甲状腺ホルモンに曝露されることにより、甲状腺ホルモンの作用が必要以上に発現した状態のことを指します。簡潔に言うと“甲状腺ホルモン過剰状態”です。したがって、“甲状腺機能低下症に分類される疾患”においても、一過性に甲状腺ホルモンの血中濃度が高まり、甲状腺ホルモン過多の状態になるため甲状腺中毒症を呈することがあります。

甲状腺機能亢進症は、文字通り甲状腺の働きが高まり甲状腺ホルモンの産生が盛んになる病態で、甲状腺中毒症状を呈します。甲状腺中毒症の症状は多岐にわたります。体重減少や暑がりになる等の全身症状から、動悸・頻脈など循環器症状、手指振戦などの神経症状、その他、汗をかきやすくなる、眼球突出などの症状が見られます。

バセドウ病

バセドウ病という病名は、19世紀にこの病気を発見したドイツ人医師のKarl Adolph von Basedowにちなんで命名されました。
本来、甲状腺ホルモンが過多な状態では、FT3,FT4が脳にnegative feedbackをかけることで、甲状腺ホルモンの産生量を抑制します。この場合、脳の下垂体から分泌されるTSH(甲状腺刺激ホルモン)が低下し、甲状腺に『もうホルモンは十分あるから、作らなくていいよ。』という信号が伝わります。実際、バセドウ病では、血中TSH値は検出できないほど低値になります。しかし、生体がTSHと似たような構造の自己抗体(=TSH受容体抗体:TR-Ab)を間違って生産してしまい、甲状腺はTR-Ab(言わば偽のTSH)に刺激され、ホルモンを作り続けます。
甲状腺中毒症状が認められ、甲状腺ホルモン検査を行いFT4やFT3が高値を示す一方で、TSHが低値、抗TSH受容体抗体(TR-Ab)が陽性であることが確認されれば、高確率でバセドウ病と診断できます。特に日内変動が少ないFT4とTSHは、甲状腺機能検査の基本になります。

バセドウ病では、甲状腺の腫れ・動悸・手指の震え・眼球突出・息切れなどの甲状腺中毒症が見られます。先ほどのドイツ人医師Basedow氏が、バセドウ病の研究を始めたドイツの町メルゼブルク(Merseburg)にちなみ、①甲状腺の腫れ、②眼球突出(=甲状腺眼症)、③頻脈の3つの症状を“メルゼブルクの3徴”と呼称します。メルゼブルクの3徴は、現在でも重要なポイントになる症状ですが、甲状腺機能亢進症による症状は全身に及ぶため、年齢差や性別により症状の出方が大きく変わります。

高齢者のバセドウ病

高齢のバセドウ病患者さんの場合、もっとも重要な診断のPointになる“甲状腺の腫れ”が認められない場合があります。代わりに、体重減少や食欲低下、不整脈などの症状が目立つようになります。また、骨粗鬆症の一因になっていることが判明しており、骨折リスクが高くなるため注意が必要です。
骨は、骨吸収と骨形成を毎日繰り返し、一定の強度を保っています。これを骨代謝といいますが、甲状腺ホルモンはこのサイクルを促進します。正常では、骨吸収により古い骨が破壊されるのに約50日、後を追うように骨形成をするのに約150日、合計約200日かけて骨は生まれ変わります。バセドウ病では骨吸収・骨形成ともに短縮し、時間依存性の骨石灰化が十分に行えず骨量が減少してしまい、骨粗鬆症を引き起こします。
社会全体の高齢化が進む中、骨粗鬆症がベースにある骨折の頻度が高くなっています。高齢者の骨折はADL低下にダイレクトにつながるため注意が必要です。骨粗鬆症の問題に取り組む際には、バセドウ病への対応も考慮にいれていく必要があります。
もう一つ重要な臓器が心臓です。もともと心臓は甲状腺ホルモンの作用を強く受けやすい臓器であり、バセドウ病では循環器系の異常につながります。甲状腺ホルモンは代謝を活性化させる方向に働きます。甲状腺ホルモンが心筋細胞に直接作用し、収縮力を増強し心拍を亢進させます。しかしながら、予備力が乏しい高齢者にとっては過剰な刺激となってしまい、動悸・息切れなどの症状や不整脈を誘発してしまいます。

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