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お肌と紫外線

エステタイム顧問医師 庄野又仁先生のコラム

日差しが強くなってきました。
紫外線が増加する時期でもあり、早めの対策が大切になってきます☆

お肌と紫外線

光の波長

太陽光は多くの波長の光の集合体です。虹の七色がわかりやすい例で、雨滴に入射した太陽光が波長による屈折率の違いから各々分散することで鮮やかな七色を呈します。
人の眼には、波長が長ければ長いほど赤色、波長が短ければ短いほど紫色に見えます。
その間の波長の光は、【赤】→【橙】→【黄】→【緑】→【水色】→【青】→【紫】となっています。
これらは可視光と呼ばれます。紫色の光より、波長がさらに短くなり人の眼で捉えられなくなったものを“紫外線(=UV,Ultra-Violet)”と言います。
逆に、波長が長いために人には見えなくなった光は“赤外線(=IR,Infra-Red)”と言います。(さらに波長が長くなり、1000μm=1mmを超えるとミリ波電波となり赤外線ではなくなります。)

光が人体へ与える影響について考える場合、波長により生理作用が異なる点に注目する必要があります。光のエネルギーは、以下の式から算出されます。
E=hν=hc/λ (E:光のエネルギー,h:Planck定数,ν:振動数,c:速度,λ:波長)
Planck(プランク)定数はドイツの物理学者であるMax Planckにちなんで命名された物理定数です。
振動数(ν)は波長に反比例するので、波長(λ)が短い光ほど強い生理作用(E)を持ちます。
また、波長が短い光は、物質を通過する際に物質を構成する分子の干渉を受けやすくなるため、透過力が低くなります。
逆に、波長が長い光は生理作用は弱いものの、通過する物質分子からの干渉をあまり受けないため、透過力が高くなります。
たとえば、波長が長い赤外線は、皮下脂肪や筋層まで到達し、温熱効果を発揮するので、赤外線温熱治療器や赤外線ヒーター等に利用されます。
一方、紫外線は波長が短いため生理作用は強いものの、透過力が弱く、皮膚表面(表皮~真皮)でほぼ吸収され、皮下組織・筋層までは到達しません。

紫外線について

紫外線量は季節・時間帯・地理などにより変動します。特に5月~8月にかけては成層圏のオゾン層での紫外線の吸収が少なくなり、地表に到達する紫外線が増加します。
地上では、太陽から直接受ける直達日射と、雲などで散乱された散乱日射を受けています。曇りの日でも、散乱日射が存在するため、紫外線の50%以上は雲を通過して地表に到達します。
紫外線は、波長が長い順(可視光に近い順)からUV-A(400nm~320nm)、UV-B(320nm~290nm)、UV-C(290nm~10nm)の3種類に細分化されます。
UV-Cはあまり耳にすることはありません。というのも、UV-Cは紫外線の中でも波長が短いため、透過力が弱くなりオゾン層で吸収されるため、地表には届きません。地表に到達するのは波長が長い紫外線UV-AとUV-Bの一部です。

≪紫外線の功罪≫
紫外線が生体に及ぼす作用はさまざまですが、現在わかっている範囲では、ほとんどが有害な作用です。
有益な作用としては、ビタミンD3の生合成に必要な点が挙げられますが、日常生活においての日光曝露で達成されているため、わざわざ紫外線に当たらなければならないというわけではありません。
有害な作用としては、日焼け、しわ・しみ(光老化)、光線過敏症、腫瘍などが挙げられます。

光老化

慢性的な紫外線曝露は、皮膚を構成する膠原線維や弾性線維にダメージを与えます。
紫外線の直接的な作用に加え、紫外線曝露によって生じた活性酸素やフリーラジカルなどが皮膚を構成する組織を攻撃し、色素沈着や色素斑を誘発。
経年的なダメージの蓄積がしわ・しみ、弾力性の低下などを引き起こします。こうした皮膚変化を総称して「光老化photo-aging」と呼びます。 光老化は、加齢による生理的な老化と本質的に異なる概念で、多くの動物実験から光老化にかかわる紫外線はUV-AとUV-Bの両者であることが判明しています。

紫外線防御

紫外線防御のためのスキンケアで最も重要になるのが「遮光」です。曇りや雨の日でも紫外線は地表に降り注ぎます。波長の短いUV-Bは透過性が低いため、衣類や帽子、日傘などで7割はカットできます。
ただ、これだけでは地面からの照り返しには対応できません。また、UV-Aは透過力が高いため、サンスクリーン剤(日焼け止め)の外用が必要になります。
日焼け止めのUV-Aに対する防御効果は、PA(protection grade of UV-A)で示され、PA+,PA++,と+が多くなるほどUV-Aに対する防御能が高い日焼け止めとなります。
UV-Bに対する防御効果は、SPF(sun protection factor)値で示され、数字が大きいほど効果が高くなります。たとえば、SPF30の日焼け止めでは「日焼けで肌が赤くなるまでの時間を30倍に延長する。」という意味を持っています。
ただ、数値が高いものを塗っていれば安心…というわけではありません。
先ほどのPAやSPFなどの指標は、1cm×1cm範囲の皮膚に2mgの日焼け止めを塗布(かなり白くなるくらい厚く塗布)したときの測定値で、実際に使用する場合には、その基準量より少なくなる傾向があります。
つまり、PAやSPFの高い日焼け止めを使用していても、日焼け止め効果が思いのほか下回るケース(=塗り足りないケース)。 また、汗や水濡れ、衣類のこすれ等により、徐々に希薄化されてしまうため、2~3時間おきの塗り直しが理想的です。特に、紫外線吸収剤が使用されている日焼け止め(SPF値が高いものに多い)では、紫外線の吸収とともに効果が減弱していくため注意が必要です。

夏場ほど日差しを意識しない5月頃が一番油断しやすい時期です。紫外線対策は、手間や時間はかかりますが、かけた分だけ結果が出てくるので、根気よく継続することが大切です。