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睫毛貧毛症治療薬

エステタイム顧問医師 庄野又仁先生のコラム

通常の血液検査で、アルツハイマー病の判定をし得る技術が、11月11日に日本学士院発行の学術誌に掲載されました。国立長寿医療研究センター(愛知県)と島津製作所の田中耕一さんの研究グループが共同開発です。
アルツハイマー病では、脳内にアミロイドβと呼ばれる物質が蓄積している病理所見が認められます。共同研究チームは、アミロイドβが蓄積した高齢者と、健康な高齢者合わせて62人の血液を調べ、アミロイドβが蓄積した方の血液では「APP669-711」というタンパク質の量が変化していることを発見しました。
従来は、PETと呼ばれる画像診断装置や特殊な試薬が必要で、簡単に検査を実施することができなかったのが、この技術が確立されると健康診断でも容易に実施できるメリットがあります。
しかしながら、新技術によって、将来のアルツハイマー病罹患リスクを判定された場合、その方の心理面でのケア、また発症予防をどのようにしていくか、社会的不利益を被らない対策等、さまざまな問題をクリアしていかなければなりません。
ただ、今回の発見は、発症予防薬や新たな治療薬開発にも繋がる可能性があり、今後、認知症分野において大きな変革をもたらすことが期待されます。

睫毛貧毛症治療薬

グラッシュビスタ®(GlashVista®)

アラガン・ジャパン株式会社と塩野義製薬株式会社は2014年9月16日に、睫毛貧毛症治療薬「グラッシュビスタ®外用液剤0.03%(5ml)」(一般名:ビマトプロスト)の共同販売契約を8月28日に締結し、販売を開始する旨を発表しました。アラガン・ジャパン株式会社は9月に、塩野義製薬株式会社は10月に販売を開始しています。
「睫毛」とは「まつ毛」のことです。睫毛貧毛症とは、「まつ毛が不十分である、または、もの足りない」ことを特徴とする疾患で、がん化学療法といった薬物(抗がん剤)の影響、感染症によるもの、加齢によるもの、アトピー性皮膚炎などでしばしば認められます。
「グラッシュビスタ®」は、2014年3月にアラガン・ジャパン株式会社が医療用医薬品として厚生労働省から製造販売承認を受けた国内初、唯一の睫毛貧毛症治療薬として注目されています。もともとは、既存の緑内障治療の点眼薬で認められる副作用として認識されていた睫毛異常(まつ毛が長く、太く、濃くなる等)、眼瞼多毛症(目のまわりの多毛)を逆手に取り、その成分を利用し、正式に臨床試験を経ることで承認を得るに至りました。

使用方法

夜、メイク落としと洗顔を済ませ清潔な状態にします。片眼ごとに、グラッシュビスタ1滴を本剤専用アプリケーター(ブラシ)に滴下し、1日1回就寝前に上眼瞼辺縁部の睫毛基部(生え際)に塗布します。直接、眼球に点眼はしません。また、塗布回数を増やしても睫毛成長が促進されるわけではありません。上眼瞼睫毛基部以外についた薬液は、コットンなどで拭き取ります。

効果・満足度

日本人での臨床試験において、がん化学療法後の睫毛貧毛症、特発性(原因不明)の睫毛貧毛症の成人患者に4カ月使用した結果、それぞれの患者においてGEA-Jスコアで1段階以上の改善が前者で約89%,後者で約77%認められています。
GEA-Jとは、“日本人用画像数値化ガイド付き総合的まつ毛評価スケール”と呼ばれる評価基準を指します。使用満足度については、4カ月使用後のまつ毛満足度質問表での評価では、長さ・ボリューム、総合的な満足度において使用しなかったグループに比べ有意な差が認められました。

注意点

機能的に重大な副作用はあまり報告されていません。色素沈着を主とした副作用がしばしば報告されています。具体的には、メラニンの増加による眼瞼色素沈着(眼の周囲が黒ずむ症状)、虹彩色素過剰(黒目の部分の色調が濃くなる)、その他、眼瞼溝深化(瞼がくぼむ)などが報告されています。
その他、妊婦または妊娠の可能性のある方、授乳中の方、15歳未満の方、高齢者、他の眼疾患を治療中の方は、安全性が確立されていないため使用には注意が必要です。

グラッシュビスタは、上まつ毛の長さ、豊かさ、濃さを増強・改善する外用薬として、厚生労働省から製造販売承認を受けた唯一の睫毛貧毛症治療薬です。
ただ、発毛可能な毛包が存在しない部位において効果はありません。逆に、毛包が残存している場合は有効性が期待できます。
また、現在、医療保険の適用はなく自費診療になるため、価格は医療機関によって変わってきます。“たかがまつ毛に何を大袈裟な…”と思われがちですが、まつ毛は、眼球を保護する重要な役割(異物や異常な光線の排除等)を担っています。
グラッシュビスタの承認・発売は、睫毛貧毛症で悩んでおられる方にとって、大きな一歩になると思われます。