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メタボリックシンドローム①

エステタイム顧問医師 庄野又仁先生のコラム

エステタイム顧問医師の庄野又仁と申します。
エステタイムの各店舗に赴き、お客様のご相談にお応えしたり、店舗スタッフを医学的見地からサポートしております。
お客様のお肌のお悩みやスタッフの方々の多岐に渡る健康についての関心事にお応えし、ケアの指導や疑問点を解決していく中で、私自身、新たに気づかされ発見することも多くありました。
今後とも皆様のご相談や疑問を承るのを大変楽しみにしております。
このコーナーでは、健康の維持に重要な医学的なトピックを中心に幅広いテーマを扱っていきます。少し堅苦しい内容もありますがご容赦ください。

第1回目に取り上げるテーマはメタボリックシンドロームです。身近でありながら、非常に重要な疾患です。

メタボリックシンドローム

診断基準が生まれるまで

加齢とともに、血管の壁に弾力がなくなり、まるでゴム管から土管のように変化することを動脈硬化と言います。動脈硬化は、心筋梗塞や脳卒中などの重症な病気の下地になるもので、以前より多くの研究者により、その原因となる危険因子が研究されてきました。
多くの危険因子がある中で、高血糖・高脂血症(脂質異常症)・高血圧は重要性が特に高く、1980年代後半から世界的に期を一にして、ひとつの症候群の提唱がされました。シンドロームX、内臓脂肪症候群などと呼ばれる“症候群”です。
また、“死の四重奏(deadly quartet)”という怖い響きの言葉もこの頃から使用されるようになりました。特に重要な危険因子4つ(①肥満②糖尿病③高血圧④高脂血症)を強く印象づけられる言葉です。
その後、様々な変遷をとげてメタボリックシンドロームと呼ばれるに至りました。

変遷というのは、特定の危険因子が集まって動脈硬化を引き起こす認識が同じであっても、それぞれの危険因子の関連性、重み付け(重要度)、成り立ちの観点から、病態をどのようにとらえるかという点で研究者の間で意見が異なり、診断基準ができるまで多くの議論がなされてきた経緯がありました。
1999年の世界保健機構(WHO)からの診断基準から始まり、2005年国際糖尿病連盟(IDF)からの診断基準が示され、日本ではこれをもとに診断基準が決められました。

診断基準

ウェスト周囲径が、基準値(男性85cm以上、女性90cm以上)を超え、尚且つ、下記の1)~3)のうち2つ以上に該当する場合、メタボリックシンドロームと診断されます。

1)血圧 収縮期血圧≧130mmHg かつ/または 拡張期血圧≧85mmHg
2)血糖 空腹時血糖≧110mg/dl
3)脂質 中性脂肪≧150mg/dl かつ/または HDLコレステロール<40mg/dl

診断基準にはいくつか問題点が検討課題として挙げられており、今後、診断基準についてはもう一波乱ありそうです。

診断基準の意義

診断基準の変更がこの先あったとしても、危険因子を減らすための努力には変更はありません。
それぞれの危険因子が極めて軽症であったとしても、それらが重なることによって重篤な危険因子となるということが、メタボリックシンドロームという疾患概念の重要な点です。すなわち、診断基準の意義は数値そのものではありません。
次回は、脂肪細胞とメタボリックシンドロームとの関連について掘り下げて行きたいと思います。